< 新入社員が組織力を高めてくれる >
新入社員が入ってくる季節になると、マネジャーとしては、どんな新人が居るのか・・・今年の新人を育てるにはどうしたらいいのだろう・・・と新入社員にフォーカスしてしまいがちですが、本当は、組織全体を見直す絶好のチャンスなのです。組織全体が活性化されていないと、今時の新人はすぐに辞めて他へいってしまうのです。組織力を高めるという観点からこの問題を考えてみましょう
< 問題視される若年層の離職 >
高齢化社会が進む中、若年層(新入社員を含む)の離職の問題は、かなり深刻になりつつあります。採用や教育にかかるコストの面からも事業運営全体の面からも大きな問題ですね。若年層の離職に関するデータは結構多く存在します。 『若年者の離職理由と職場定着に関する調査2007』(労働政策研究・研修機構)によると、若年層の社員が会社に求めるトップ3のニーズは以下の通りだそうです。
1.休日を取り易いようにして欲しい。 2.仕事と家庭の両立支援策をして欲しい。 3.賃金水準の引き上げをして欲しい。
< 表層と本質見極める目と耳 >
もし、会社が上記のようなニーズを満たそうと対策を立てたとしたら、若年層の離職を減少させることはできるでしょうか。私の答えはノーです。 それは、「もっと高い給料が欲しい。もっと休みが欲しい・・・」というのは表層の欲求でしかないと考えるからです。私には彼らの言っている内容がこう聞こえます。「本当の仕事の意味や生きる意味を教えて下さい。でも、それを教えてもらえないのだったら、世間で言われている価値を信じるしかないので、もっとお金と時間を下さい。」さて、あなたにはどう聞こえていますか? つまり、彼らも潜在的にはホンモノの生き方を求めているのです。このコンポンのニーズが満たされるためにはどうしたらいいでしょうか。一番いい方法は、現場の先輩達がイキイキと使命感を持って、仕事の意義や生きる意味を明確に持って仕事をしている姿を見、彼らと関わることです。そうすれば、給料を上げて欲しいとか、休みを増やして欲しいというような表層のニーズはどうでもよくなるはずです。 問題は、今の現場がそのような状態になっているかどうかです。こう考えると、今年の新入社員は・・・とか、最近の若者は・・・という評価は何の意味もなくなります。評価すべきは、現状の既存のスタッフの状態なのです。
< ミドルマネジャーの役割 >
新入社員が入ってくる時がチャンスです。誰しも後輩を良く育てたいと願っているのです。「育てる」ことを考えることによって自分が「育つ」・・・そんな状況をつくってみませんか。次の3つのポイントをチェックして下さい。 1. 組織(会社)のミッション(理念)は理解され、共有されているか。 2. 組織(会社)が大切とする価値(バリュー)は理解され行動レベルで共有されているか。 3. 個人の生き方と会社の方向性(ミッションやバリュー)の整合性は取れているか。 上記のポイントが抽象的な議論ではなく、具体的な行動レベルの中身になっていなければなりません。その為のひとつのコツは、現場でできるだけ多くのコンポンの問いを発することです。 例えば、「我々の顧客は誰か?」、「どんな仕事がしたいか?」、「仕事を通じてどんな人間になりたいのか?」、「どんな生活がしたいのか?」等などです。さて、あなたは、どんな問いを発してスタッフのコンポンの欲求を引き出しますか?
株式会社ジェック 発行「行動人」 執筆中