< こんな困った経験はありませんか?>
1.かつては自分の上司に位置した年上の部下が居る。 2.業務に関する知識やスキルが自分より上の部下が居る。 3.変にすり寄ってくる部下が居る。 4.自社よりも大きな企業から転職をして来たプライドの高い部下が居る。 5.どうせこんな会社で頑張っても・・・と向上心の無い部下が居る
< 話題の“ミッションマネジメント”とは >
ミッションマネジメントと言えば、何か西洋風の新しい経営システムのように聞こえますが、その本質は、極めて不易(即ち、時代や場所を超えた変化しない原理原則)である内容です。それは、簡潔に言うと“目的志向”そして、“目的思考”という事なのです。この“目的思考”が、前述のような部下指導における困難な状況を大きく変化させます。 今までの習慣から、私達は、どうしても過去と現在の分析を中心に物事を進める傾向にあります。経営そのものや部下指導も例外ではありません。過去にこんな成功体験があるから・・・、現在こんな状態だから・・・というような要因で人や組織がその行動を決定するというのが一般的なのです。しかし、今のような変化の多い時代には、このようなやり方はあまり通用しないのです。 本当の未来思考は、過去や現在の延長としての未来ではなく、未来から直接ものを考えます。そして、その未来にどんな着地点を想定するかを中心に経営を考える手法をミッションマネジメントと呼んでいます。
< 部下の指導にどう活かすか >
会社全体がこの“ミッションマネジメント”にどう取り組んでいるかとは関係無く、この考え方を部下指導に活かすことができます。その方法は、意外と簡単です。あなたの影響力を及ぼす範囲において未来の目標を設定し、常にその内容を最上位概念として部下と共有するようにすればいいのです。 そうすると、簡単に言ってしまえば、仕事は、上司の為にするのでもなく、仲間同士の競走でもなく、その目標の達成のためにすることになります。正確には、達成を通して一人ひとりのスタッフが成長すること・・・となります。まずは、第1段階としてこの状態を創ることが必要です。
< 行動を決定するのは共有するバリュー(価値) >
しかし、目標(着地点)を共有するだけでは十分ではありません。目標(着地点)は、方向性を明確にしますが、その場その場の行動を明確にするのは、バリュー(価値)なのです。何(どんな信条)を大切にするかを決め、共有する必要があります。 例えば、営業であれば、“自社の製品を購入してもらうことで、顧客となる会社が、自らの利益を計算できるになる”という目標(ミッション)を“誠実”、“スピード”、“顧客第一”という3つのバリュー(価値)で実現しようと決めたとします。(図参照) マネジャーにとって一番重要なことは、この目標と価値の内容を一番正確に把握しているということと、チーム内でこの達成に対して誰よりも情熱を持って、本気で取り組んでいるということです。そういった環境下であれば、知識、スキル、年齢、好き嫌い・・・全てを超えた議論が可能になります。 議論のポイントは、過去の分析ではなく、未来の目的です。“何の為に”という問いをいつも徹底して深く展開していくのです。人を含め、経営資源が拡散していく傾向にある今日において、求心力を持った指導をしていくには、このミッションとバリューを中心にした指導法が大いに役に立つのではないでしょうか。皆さんも一度試して下さい。
株式会社ジェック 発行「行動人」 執筆中