< あなたの部下は大丈夫?>
職場において仕事の内容や人間関係の問題からくる精神的なストレスで悩む人がどんどん増えています。あなたの周りを見わたして次のような部下が居たら要注意です。
1)急に生産性が落ちている社員 2)ヤル気を失くしている社員 3)迷い、不安を感じている社員 4)自信を失っている社員 5)体調がずっと優れない社員
上記の状態が長く続き、精神疾患を患う人も少なくありません。考えられる要因としては、経営環境の変化のスピードの加速化、人間関係の希薄化、業務に必要な知識・スキルの多様化と変化・・・等があげられますが、各職場でどんどん深刻な状態になって行っているのは間違いありません。 そんな中、今、多くの組織で“メンタルヘルスの向上”が求められています。うつ病などの精神疾患で通常の勤務ができなくなるケースも少なくありません。 簡単に言ってしまうと、“元気の無い人”が激増しているのです。“健常”と“病気”との切り分けは、とてもファジーであり、そのことがソリューションを難しくしているとも言えます。 しかし、マネージャーの支援の仕方によっては、状況をかなり良くすることが可能となります。今回は、とてもシンプルな二つの方法を紹介しますので、是非、試してください。
< 視点を過去から未来に転換せよ!>
元気を失ったりしている状態の人間は、往々にして自分の過去に焦点を当てていることが多いのです。つまり、彼らは、多くの時間を現在から過去を分析することに費やしているのです。なぜ上手く行かなかったのだろう。どうして自分だけがこんな目に・・・と。この状態にある部下に対して、未来からの視点を持たせることによって心理的なパラダイムシフトを起こすことができるのです。 しかし、未来からの視点を持たせると言っても、説教をしたり、観念的な理屈を述べたり、抽象的な話をしたりするのでは効果はありません。実は、落ち込んでいる人(ある意味で思考が停滞している人)には、物理的な図、絵、矢印といった単純に認識できる描画的なものが効果を上げるのです。図1は、筆者が実際に使用したものです。元気の無い部下にこの図を見せながら、現在から過去を分析する比率を少し低くし、未来から現在をデザインすることを考えてみないか・・・と語りかけることで、部下は視点の変換をし易くなります。
< 思考停滞のカンフル剤はこれ!>
落ち込みが大きくて、手が付けられなくなっている社員に対しては、次のような荒療治の方法があります。落ち込んでいる社員に対してある質問をし、その質問に対する回答と共に図2を提示して下さい。 その質問とは、「オセロで四隅を相手に取られてあなたが勝つ可能性は?」という内容です。四隅を相手に取られると絶対に負けると思われているオセロですが、絶対絶命と思われる状況からどうやって起死回生、這い上がってくることができるかという問いでもあります。大抵の人は、即座に勝つ可能性は無いと答えます。 そこで、この絵を見せながら一つだけ方法があることを伝えます。それは、オセロ板を広げるというウルトラCなのです。実際のゲームでは物理的にオセロ板を広げるのは不可能であっても、仕事や人生という領域では、いくらでもその心理的範囲を広げることは可能なのです。この“どんなに行き詰っても大丈夫!”という感覚をその人に伝えることが、パラダイムを変化させることにつながります。 いかがでしょうか。元気な時にはあまり意味を持たないものであっても、状況が変わると、“目からウロコ”の状態をつくることが可能になります。これも相手のニーズを知り、それに応えるという原理原則の応用なのです。
株式会社ジェック 発行「行動人」 執筆中